年頭所感

新宮商工会議所

会頭 関 康之

新年明けましておめでとうございます。
令和5年の新春をお迎えし、皆様方がなお一層ご活躍される年でありますことを願いますとともに、旧年中の格別なるご指導・ご協力に心から御礼を申し上げます。
さて、昨年の当地域の経済状況は、土木建設業やこれに関係する業種においては、道路建設等の公共事業に支えられ、好調な状況が続きました。
一方当地域に多い飲食業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けながらも、一部の店舗で客足が戻りつつあり、少しずつではありますがコロナ前の日常に近づいているようにも見られます。しかしながら、飲食業全体を見てみると、コロナ前の状況にはまだまだ程遠く、多くの店舗では危機的な状況が現在も続いております。
また小売業においても、コロナによる購買力の低下や行事・イベントの中止・規模の縮小など多くの販売機会の喪失により、依然として厳しい状況が長く続いております。
加えてもう一つ企業経営に大きな影響を及ぼしているのが、エネルギー価格を含めた原材料費の高騰による営業利益の減少です。特に経営基盤が脆弱な小規模事業者にとっては、コロナと共に厳しい経営課題であり、その対策が急務となっております。他にも慢性的な人手不足、相次ぐ大型専門店の出店等、市内の経営環境はますます厳しさを増しております。
このような状況の中、国や県からのコロナに対する直接的な支援もなくなり、事業者は従来の経営努力だけではなく、新たな販路拡大や生産性の向上を必要とされております。当商工会議所では、それぞれの経営状況、経営環境の把握に努め、その状況に合った事業計画の策定、補助金の活用等、伴走型の支援を重点的に行っております。
また、コロナで疲弊している観光業については、新宮市や観光協会などと共にその再生を積極的に推進致します。中でも「紀伊半島一周高速道路」は今後の観光事業の推進に不可欠であり、新宮紀宝道路の早期完成と未着工区間の早期着工について、関係機関に積極的に要望して参ります。
加えて商店街をはじめとする中心市街地や地場産業である木材業の振興についても、当所部会の活用や組合との協力を密に行い、その推進を図ります。
またインボイス制度については、実施を10月に控え、3月末までの登録が呼びかけられております。引き続き広報等による丁寧な制度の周知と未登録事業者の登録の推進に努めます。
経営環境が複雑化する中、資金繰りをはじめとする金融支援や労務相談、事業承継、知財登録、新規開業支援等、多岐にわたった支援が必要とされております。一つ一つの相談に丁寧にお答えし、事業者の持続的な発展に貢献して参ります。
商工会議所は地域唯一の総合経済団体です。「会員のための」、又、「地域のためになる」商工会議所を基軸として積極的な事業展開をして参りたいと考えております。今後とも、今まで以上に商工会議所活動へのご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様方のご繁栄をご祈念申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。


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